「大事なことだけをシンプルに伝える技術」を習得して「コミュニケーションで相手に動いてもらう」そうなりたくありませんか。
そんな論理的思考に憧れ、中小企業診断士取得まで10年も費やした、話の長い男「ぶろのり」です。
今回は、伊藤羊一氏の著書「1分で話せ」を読んだ感想をお伝えします。
「プレゼンの鬼」に俺はなりたいんだぁ
■この本はこんな方に読んでほしい
・話が長くてまとまらない人、それを改善したい人
・人前で話す時のポイントを押さえたい人
・名言を炸裂させたい人
伝える前の心構え
人はあなたの話の80%は聞いていない
まず多くの人の誤解は、「自分が伝えたいことを話せば、人は話を聞いてくれる」と思っていることです。
著書では
人は、相手の話の80%は聞いていない
1分で話せ|伊藤羊一
とあります。場合によっては90%くらいかもしれません。
一生懸命準備した「会議のプレゼン」や「朝礼の研修」。
全然、皆聞いていません。
以前、人間が集中できる時間は限りがあると聞いたことがあります。なんと限界は「3分」です。
たぶんそれ以上になると「この人、ダラダラ話をしてよく分からないな」という印象になります。
だからこそ、「1分で話せ」なのです。
話の長い奴は何を言っているのか分からない(悪口)
結局、動かしてなんぼ
「会議のプレゼン」「朝礼の研修」。資料を作って人前で何かを話す。
いくら完璧な資料を作って、よどみなく話すことができたとしても相手が動かなければ全く意味がありません。
相手が動くために、できることをすべてをやりきる
1分で話せ|伊藤羊一
プレゼン自体は目的ではありません。目的(ゴール)は伝えることで相手を動かすことなのです。
そのためには直前の軽い挨拶や、その後のフォローなどトータルで設計することが大切だと著書では推奨しています。
ゴールは「人を動かすこと」
ロジカルな伝え方(1分で伝える)
ピラミッドの頂点は結論、根拠は3つ
私は40歳をすぎてようやく結論から話せるようになりました。
きっかけは中小企業診断士の実務補習で指導員から言われた、この言葉でした。
「お前、何言ってるか分からん。まず結論から伝えろ。」
経営診断の報告会、前日のリハーサルでのことでした。
ショックでしたね。社会人としてまだまだ未熟だと痛感した瞬間でした。
話がまとまらなくて長い、理由は頭の中でピラミッドが作られてなかったからだと思います。
ダッサッ!
以後、まずは「結論」それから根拠を伝えるように意識しています。
著書にもありますが、コツは結論を頂点、根拠を3つのピラミッドを頭の中で思い浮かべることです。
このピラミッドがしっかりできていれば、その通りに人に話せばいいだけです。
私の主張はこうです。理由は3点あって、1点目はこう、2点目はこう、3点目はこうです。
1分で話せ|伊藤羊一
著者が講演の時に「理由は3つあります」と指を3本出して伝えた瞬間、聞いている人たちは手元を動かし、ノートにメモを始めるそうです。効果は抜群です。
結論(主張)、か~らの指を3本出して根拠(理由)を伝える。
鉄板です。
ちなみにピラミッドは3段です。
「結論」→「根拠」→「たとえば」
「たとえば」を使うことで、聞き手に具体的イメージを沸かせられます。
皆さんも根拠を具体的に説明する際に自然と使っているのではないでしょうか。
なんでも「3の数字」はイメージしやすくリズミカルぅ!
「想像してみてください」
聞き手に具体的なイメージをもってもらうためには写真や絵、動画を使うことが有効とされています。
また先ほどのピラミッド3段「結論」→「根拠」→「たとえば」も具体的イメージを沸かすためには重要です。
あとは聞き手に、この自分で作ったイメージに入り込んできてもらう必要があります。
そのための魔法の言葉が
想像してみてください
あなたがもしこの世界を経験することとしたらどうでしょう
1分で話せ|伊藤羊一
そして「素晴らしいと思いませんか」と方向感を伝える。
そうすることで聞き手は自分の頭の中で想像を始めてくれるようです。
たぶんこの男、これから「想像してみてください」を連発します
人前で話す4つのポイント
実際はケースバイケースだと思いますが、著書で推奨されている「人前で話す4つのポイント」を紹介します。
- ①視線 :しっかりと聞き手を見る
- ②手振り:多少動きをつける
- ③声 :相手と対話するように声を届ける(強調やこっそり)
- ④間合い:話の区切りで3秒ほど長く間をとる
大事なのは「相手に伝わるために必要なことはすべて行う姿勢」。
そして繰り返しになりますが、「目的(ゴール)は伝えることで相手を動かすこと」です。
相手が動いて、初めて人の役に立ったことになるんだぁ。
名言さくれつ
配慮はしても遠慮はするな
私の大切にしている価値観の一つに「対等」があります。
誰に対しても同じ温度で接することを心掛けています。目上のひとに対してだけ良い顔をして、後輩に威張った態度をする人間にはなりたくない。
カッコ悪いからな
したがって私にとって意識上では社長と新入社員に対する態度は一緒です。一方で人生の先輩として敬う姿勢は大切だと思っています。
それをうまく言語化できないかと考えていたところ
著書「1分で話せ」のなかにこんなフレーズがありました。
配慮はしても、遠慮はするな
1分で話せ|伊藤羊一
人生は一度きり、遠慮なんかする必要はありません。仕事でもプライベートでも自分の主張はどんどん伝えた方がほうが良いです。
特に仕事では、前向きな何かをつくり出すことが求められています。先ほどのピラミッド3段のロジカルな伝え方でどんどん意見を言っていきましょう。
但し配慮は必要。相手のことを考えたうえで行動が求められるということです。
この言葉は中日ドラゴンズの監督だった星野仙一さんの名言でもあるようですが、私はとても気に入りました。
「対等」の価値観を伝える際に最適な言葉です。著者の伊藤羊一さん、名言を教えてくれてありがとうございます。
自分の意見を伝えるのはなんて楽しいんだ。
営業の仕事
営業の仕事についても著書では触れられていました。
営業の仕事は自分の会社の商品やサービスを売り込むことではありません。相手の課題を解決するのが営業の仕事です。
ここに気づく人は営業の成績が上がり、お客様の信頼を得ることができます。気づかない人、理解できるがそうは言ってもなと思う人はテクニックで短絡的な成果をだすことはできても信頼を得ることはできない。
1分で話せ|伊藤羊一
とても共感する内容です。
お客様に対しての「課題解決の想像力」「役に立ちたいと思う姿勢」これこそ営業には大切だとあらためて感じました。
絶対部下にこの話で指導する気だな。
「1分で話せ」を読んだ感想(まとめ)
人前で堂々とプレゼンできる人はカッコいいですよね。
著者の伊藤羊一さんはその道のプロです。私みたいにプレゼンのプロに憧れている社会人に対して、そのスキルを惜しみなく伝授するための著書が「1分で話せ」です。
今回の感想は私の気に入った部分だけ抽出した内容なので少し偏った感想かもしれません。
人前で堂々と伝える技術に興味がある方は一読してみてはどうでしょうか。
以上、名言さくれつ「配慮はするが遠慮はしない」【1分で話せ:伊藤羊一】を読んだ感想でした。
話の長い男が、1分で話せる日はくるのでしょうか
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