他社を参考に自社の「増収」や「業務改善」ができないか。
そう考えて企業を調べていたところ、驚異の高収益、圧倒的な年収の「キーエンス」にたどり着き、気になりすぎて著書「キーエンス解剖」を購入してみました。
今回は「キーエンス解剖」を読んだ内容を、3分でまとめて皆さんに情報提供したいと思います。
まず、キーエンスの事業内容は中小企業診断士試験「運営管理」分野でも出題される用語「FA(ファクトリー・オートメーション)」で使用するセンサなどの大手メーカーです。
B to B(企業間取引)のため、普段の生活に登場することはあまりないですよね。
そして、キーエンスの平均年収は【2,200万円】営業利益率は【55%】驚異の高収益会社です。
平均年収2,200万円はヤバすぎる
この本はこんな人におすすめ
・増収や業務改善案を出すように言われてる中間管理職
・キーエンスがなぜこんなに給料が高いかを知りたい人
・キーエンスの営業手法、社風を知りたい人
こんにちは、中小企業診断士合格までに10年もかかった、あきらめの悪い男「ぶろのり」です。
増収、業務改善はどの会社でも必須な取り組みではないでしょうか。では「キーエンス解剖」を解剖(読んだ感想)していきましょう。
キーエンスの経営理念
①「会社を永続させる」
②「最小の資本と人で最大の付加価値を上げる」
①「会社を永続させる」
いたって普通ですね。中小企業診断士試験でも最初に学ぶ企業活動の目的そのものです。
企業活動を考えるときは、その前提として会社が将来にわたって事業を継続していくことを考えます。
「ゴーイングコンサーン」です。
企業が継続していくためには「ヒト・モノ・カネ」を調達し、それを付加価値を加えて商品を市場で販売し、利益を得ること。
当たり前ですが、その当たり前のことをキーエンスはあえて経営理念の最初に掲げています。これは深いです、社員全員が理解できているから驚異の実績を残せてるのだと感じます。
基本に忠実っ!
②「最小の資本と人で最大の付加価値を上げる」
キーエンスの強みは「仕組みづくり」にあると思われます。
そして、それを「やり切る風土」。
属人的な意欲や能力に頼っているのではなく、人が成長し成果を出すための仕組みをつくる。
その仕組みの中で社員たちが徹底的にやり切る組織の強さがあります。
この「やり切る仕組み」によって最小の資本で最大の付加価値を上げているのです。
仕組みをつくってもやり切らないと効果はない
キーエンスの営業方法
直接営業
キーエンスは販売を代理店に任せません。そのため圧倒的な速さで営業をかけています。
例えばネットでカタログをダウンロードしたら、すぐ電話が掛かってくるようです。待ちの姿勢はありません。
販売代理店を持たないから利益率も高いんですね
商品知識の高さ
営業担当者の商品知識もずば抜けているようです。現場で競合相手の商品の使い方すら親切丁寧に教えてくれるので、顧客はついつい相談してしまうようです。
この依存心すら抱かせる営業担当者の商品知識の高さは他の追随を許しません。
とにかく勉強熱心ということです。自分が営業する商品すら完璧にしていない方は反省です。
ロープレ1000本ノック
営業は3年目で超一流になるそうです。理由はロープレ1000本ノック。毎日行います。
言葉の選び方や話す順番を徹底的に練習するようです。もちろんロープレのマニュアルが存在します。
ちなみにキーエンスは驚くことに成果主義ではなくプロセス重視です。ロープレの回数についても目標が数値化されています。
結局練習!準備!ここでもやり切る仕組みがいかされている。
営業マンの1週間
営業マンは週3の外勤のアポは1日5件から10件。そのため週2の内勤では電話を1日30件から80件かけるようです。
そして外出スケジュール管理は「外報」と呼ばれるシステムで管理されています。どんな準備、どこで訪問、誰と会ったか、反応は、全て上司と共有します。
面白いのは「行動していたとしても、書かなければ(入力しなければ)やっていないのと同じ」とみなされる点です。
蓄積されたデータは営業担当者が変わっても残ります。可視化を徹底しているといえます。
キーエンスの仕組みは明瞭で言い訳を許さない
平均年収2,200万円の理由
創業者が日本一給料の高い会社にすると宣言していたから
まず創業者(経営者)が社員の給料を高くしたいと宣言していることが最大の理由です。
普通の経営者の中には社員にそんなに給料を払いたくないと思っている人も多いのではないでしょうか。
キーエンスは社員への還元の割合や算定の透明性などの制度面で努力すれば十分に報われる納得感があります。そうすることで社員の努力を引き出し良いスパイラルをつくっていると感じます。
営業利益の15%を賞与で還元ですわ。
キーエンスの良い所(まとめ)
キーエンスの社風はオープンでフラット。年次や役職などに基づくメンツが入り込む隙間はありません。
また社員への還元の割合や算定の透明性などの制度面で努力すれば十分に報われる納得感があります。
そして分かっていることは数字で示す。色々なものを強引にでも数値化する文化はとても参考になります。
「適切な目標設定」「徹底的な可視化」「高頻度の改善」
あたりまえのようですが、仕組みの中で社員たちが徹底的にやり切る強さ。これがキーエンスが大きく利益を増やせる要因だと感じました。
以上、驚異の高収益、圧倒的な年収の「キーエンス」。著書「キーエンス解剖」の感想でした。
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