心理的安全性とは「組織の中で自分の考えや気持ちを誰に対しても安心して発言できる状態」のことです。
そして「心理的安全性」は今、大きく注目を集めています。管理者研修などでも取り上げられ、経営陣を含めて重要性が浸透しつつあるテーマであると言えます。
なぜ、これほど注目を集めているのでしょうか。
それは最高のチームはどうやったら作れるのか。
その答えが、この癖のある言葉「心理的安全性」の中にあるからです。
今回、心理的安全性を詳しく学ぶため、著書「心理的安全性をつくる言葉55」を読みました。
3分で読めるようこのブログにまとめましたので、皆さんの効果的なチーム作りの参考にしていただければと思います。
この本はこんな人に読んでほしい
- 話しやすい職場環境を作りたい
- 助け合いができる職場環境を作りたい
- 挑戦できる職場環境を作りたい
- 新奇歓迎できる職場環境を作りたい
- 癖のある「心理的安全性」を学びたい
こんにちは、中小企業診断士取得までに10年を捧げた、諦めの悪い男「ぶろのり」です。
「組織の活性化」は中小企業診断士の1次試験「企業経営理論」、2次試験「組織・人事」で重要なテーマです。
「心理的安全性」を学んで、現実の職場でも「組織の活性化」を図っていきましょう。
すでに「心理的安全性」って言いたいばっか
ミスした部下には「なぜ」とは言わない
仕事をすればミスは発生します。部下がミスを報告した時、皆さんはどうやって対応していますか。
著書ではミスの報告があった時「なぜミスが起きたんだ」と聞くことを推奨していません。
実は「なぜ?」「Why」には相手をとがめるニュアンスがあるそうです。確かに「なぜこうなったんだ」と言われると責められている気がします。
一方で「なに/どこ」「What/Where」を使った方が事実を明らかにできるようです。
「なに/どこ」で個人を責めるのではなく、解決策や前に進む工夫を話し合えるチームが「心理的安全性」が高いチームと言えます。
ミスした人を責めず、仕組みを責めろ!
研修を受けた部下に対して一言
皆さんは研修会に参加した部下に対して何か声掛けをしてますか。
私は意識せずにこう聞いてました。
「どうだった?」
実は、この「どうだった?」は著書では正解でした。反対に良くない聞き方は。
「よかった?」とか「ためになった?」です。
知識やスキル、コンプライアンスなど研修会はさまざまですよね。でもどんな良い研修を受けても、次の日になれば日常業務が待っています。
何も行動せず、アウトプットしなければ研修に参加しても意味がありません。
したがってリーダーは部下が研修で得た知識を、現場でいかせる機会を作ることを求められます。
その工夫された一言が
どうだった? なのです。
抽象度の高い質問「オープンクエスチョン」をすることで、生の情報が共有され素早く対策を練ることができるそうです。
一方で「よかった?ためになった?」は「クローズドクエスチョン」。YesかNoだけの限定された解答になり、「よかったです。」とかで話も弾まず終わりです。
研修後は「どうだった?」で情報共有とアウトプットのきっかけを作りましょう。
たまたま正解だっただけの話
ヘルシーコンフリクト
「ヘルシーコンフリクト」って耳にしたことありますか。
健康な意見の衝突(ヘルシーコンフリクト)という意味のようです。
私は初めて聞きました。
皆さんは、対立を過度に恐れ、意見の衝突を避ける傾向はありませんか。
例えば上司の方針に問題があっても、「いいと思います」とか言っていませんか。
問題に気づいている人がいるのに言えない職場は、大きなトラブルや不祥事が起こるリスクが高いと思います。
「トラブル防止や業績向上のため、意見を自由に衝突させることができる」けれども、それが「人間関係の対立に発展するわけでない」という、心理的安全性が担保されシナジーを生むような衝突、いわば「健全な意見の衝突(ヘルシーコンフリクト)」が重要なのです。
心理的安全性をつくる言葉55|原田将嗣
そのため、上記の引用のように「健全な意見の衝突(ヘルシーコンフリクト)」はチームの成長に欠かせないのです。
ヘルシーコンフリクトも気に入ったな
4つの職場
心理的安全性の職場は部下の言うことを全部尊重して言いなりになる訳ではありません。
それを理解するため、以下のような4つの職場が著書に紹介されていました。
あるあるな職場で面白いです。
【4つの職場】
低い(仕事に対する基準) | 高い(仕事に対する基準) | |
高い(心理的安全性) | ①ヌルい職場 | ②学習する職場 |
低い(心理的安全性) | ③サムい職場 | ④キツい職場 |
①ヌルい職場
本当の心理的安全性の高い職場は「ヌルい職場」のことではありません。
「ヌルい職場」は目標もなく、今のスキルだけで同じ仕事だけをする。安心感があり居心地が良いと感じる職場(コンフォートゾーン)です。
一方で個人もチームも成長が見込めないため、変化が激しい時代では、そういう職場はそのうち仕事がなくなるかもしれません。
そして仕事の充実感もありません。したがって、評論家気取りで、不満を口にする社員も大勢いる職場です。
個人的な思い込みも入っています
②学習する職場
「学習する職場」こそが心理的安全性が高い理想の職場です。
先ほどの「健康な意見の衝突(ヘルシーコンフリクト)」と高いパフォーマンスを発揮し、サポートし合える「学習する職場」です。
目指すのは、心理的安全性も仕事に対する基準も、両方高いチームです。
チームで学び続けるって最高ぅ!
③サムい職場
私は「サムい職場」という表現すごく気に入りました。
心理的安全性も仕事に対する基準も両方低い。言ったらヤバい職場です。
でも確かにそんな職場はあります。
「余計なことをせず、自分の身を守る」そのことだけを考えている人達の職場。
そんな人達は新しい企画を立てると猛反発してきます。恐ろしいです。
何かされたんかーい!
④キツい職場
「キツい職場」は分かりやすいと思います。
仕事の基準は高いものの、不安や罰でコントロールされているため「恐怖政治」です。
心理的安全性なんて存在しません。
ブラック企業のことです
心理的安全性の高い、最高のチームを作るには
「どんな声かけをしたら、もっといいチームをつくることができるんだろう?」
心理的安全性をつくる言葉55|原田将嗣
上記の引用のように、やはり大切なのは「伝え方」ではないでしょうか。
声掛けする自分の言葉。そこから信頼関係や挑戦、助け合い、全てが始まるのだと思います。
言葉は時に人を救い、時に人を傷つけます
心理的安全性をつくる言葉55|原田将嗣
心に刺さる言葉です。
チームや組織、人間関係で前に進もうと考えている方には参考になると思います。
私も言葉の持つ力(言霊)は、良くも悪くも大きな力があることを忘れずに、「心理的安全性の高い」最高のチーム作りを目指すことを誓いました。
皆さんの、心理的安全性の高い職場作りも応援しています。
以上、【心理的安全性をつくる言葉55】最高のチームはみんな使っている(感想)でした。
これからことあるごとに「心理的安全性」って言ってくつもりだな
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